第三章 恩讐の彼方

              
前章までのあらすじ
 ヒトを遺伝子改良して作られた人工生物「有機人形」がいる世界。「いつか私の所に来て協力して欲しい」…人形院時代の恩師・イワシ先生との約束を思い出した有機人形のぼく(あぞらん)は砂漠の彼方の独裁国にある、先生が経営する有機人形娼館・こんだら亭に辿り着いた。有機人形たちはその脳から抽出される麻薬「脳酒」作りのために地元マフィアに狙われていた。マフィアどもはイワシ先生を殺害しようと砂漠に呼び出した。危機一髪!…のところで戦闘少女モードに変身したぼくはマフィアを皆殺しにしてイワシ先生を救った…と思いきや、実はイワシ先生はこの国に取り入ろうといろいろ交渉していたのをぼくがぶち壊しにしてしまったのだ。


登場人物

あぞらん…本編の主人公。ロリータハーフの小柄な改造♂有機人形。17才。赤黒いヘルメット(みたいなもの)とクリーム色の長い髪がチャームポイント。本当の名前と自らの出血により戦闘用の別人格(♀)と入れ替わる。

イワシ先生…元スクレモール人形院の教師にしてサイボーグ宦官(サイバネティック・カストラート)。あぞらんたちの恩師。現在、教え子たちを集めて娼館「こんだら亭」を経営。スキンヘッドの巨漢だが普段は長髪のカツラをかぶっている。

シューク…あぞらんと最も仲の良かった元同級生。スノーホワイトクウォーターのためかアノマロカリスに似せて肉体改造された♀有機人形。本物のアノマロカリスに似た長い黒髪と澄んだ湖水のような青い瞳がチャームポイント。

タノ…あぞらんやシュークの元同級生。淡褐色の髪の雑種の♀。肉体改造はされていないらしい。

パンテル・ネビュルーズR8…Dr.モリスの傑作「パンテル・ネビュルーズ」の八番目の複製人形(レプリカント・ドール)。戦闘用。オリジナルより性能も美しさも劣るが普段はR8は略して呼ばれる。あぞらんやシュークの一年後輩。

シランバ…あぞらんやシュークの元同級生でしっかり者の元クラス委員長。褐色の肌に巻き髪のショコラハーフ。

マリカナ…あぞらんやシュークの元同級生。ストレートの黒髪。純血種の血が薄いらしい。ちょっとドジなところがチャームポイント?

アノマロカリス…世界の中心たる娼館イグドラシルにいる最も美しく有名な改造有機人形。純血スノーホワイト種の♀。世界中の人々と有機人形の憧れ。

                              

                              

                              

                              

                              
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